熊谷まさひろのブログ

熊谷まさひろのブログです。

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数回にわたって、コンプレッサーについて解説してきました。
ざっくりまとめたいと思います。



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音量差を少なくしたいとき

コンプレッサーのもっとも代表的な目的は、”音量差を少なくする”ことです。
歌の音量調整を例にします。

普通、AメロやBメロよりも、サビの方が大きな声を使うので、音量が大きくなります。
2017-10-13_17h25_33

一般的に、楽器隊の音量もサビで上がりますが、歌と比べると、音量差は小さい傾向にあります。
ですので、Aメロで音量を合わせると、サビ歌が大きくなり過ぎますし、
反対に、サビで音量を合わせると、Aメロが聞こえにくくなります。
これを解消するために、コンプレッサーで大きな音を圧縮して、音量差を少なくします。

2017-10-13_17h31_35

これがもっとも代表的な使い方ですね。じゃ次


アタック成分を強調したいとき

”Attack”と”Release”の組み合わせで、音のなり始めの部分である”アタック音”を強調することができます
ギターのカッティング奏法などを、よりパーカッシブに聞こえるように演出する使い方です。

音のアタック部分を圧縮せず、余韻部分のみ圧縮することで
相対的にアタック部分が強調されます。
2017-10-13_17h56_20

ドラムのスネアなどに使用すると、「タン」が「ッタ」になったように聞こえます。


音圧をあげる

密度が高い波形は、密度が低い波形と比べて音圧が高いです。

2017-10-13_18h04_02

大きな音を圧縮して、小さな音を相対的に大きくすることによって、こうなります。
マキシマイザーを使ったほうが簡単にできます。


音量差が重要な場合はコンプレッサーを使用しない

たとえば、段々音量が大きくなる音があったとします。
2017-10-13_18h17_25

これにコンプレッサーをかけると、以下のようになります。

2017-10-13_18h18_23

小さい所と、大きな所の差が無くなってしまいました。

クレッシェンドやデクレッシェンドは、音量差を表現する奏法です。
その音量差をコンプレッサーで圧縮してしまっては、元も子もないので注意しましょう。

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まとめ

ごらんの通りコンプレッサーは、非常に強力なツールです。
しかし、その反面”かけ過ぎ”状態に陥りやすいので、塩梅に注意が必要です。
ほとんどのトラックに使用するだけに、何のためにコンプレッサーを使用するのか
”目的”をはっきりさせてから、使いましょう。

じゃ

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今回はコンプレッサーの”Release”について解説します。


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Releaseとは?

”Release”とは、THRESHOLDポイントを下回ったあとに、
圧縮が解除されるまでの時間を決めるパラメータです。

下の画像の②の場所です。黒線が加工前の波形。
2017-09-25_18h20_07


Releaseが長い設定の場合

Releaseが長い設定の場合は、THRESHOLDポイントを下回っても
すぐに圧縮が解除されずに、少し時間がたってから圧縮が解除されます
2017-09-25_18h24_36

画像の①と②の間は圧縮が続いている。


Releaseが短い設定の場合

Releaseが短い設定の場合は、THRESHOLDポイントを下回って
すぐに圧縮が解除されます。
2017-09-25_18h30_52



使用例

Attackとの組み合わせで、音の鳴り始めだけを圧縮し、余韻を圧縮しないことによって
相対的に、音が大きく鳴る時間を長くすることができる。
2017-09-25_18h48_14


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おわりに

AttackとReleaseの設定しだいで、コンプレッサーの用途は大きく変わります。
また、加工の自然さ、不自然さにつながるパラメーターなので
音をよく聞いて調整しましょう。

次回は、コンプレッサー偏をざっくりまとめたいと思います。

じゃ

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コンプレッサーの説明の第三回です。
今回から少し難しくなるので、理解に時間がかかるかも知れませんが
使っていれば覚えます。
では、”Attack”について説明します。


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Attack(アタック)とは?

コンプレッサーは、THRESHOLDで設定した音量を超えると圧縮を開始すると説明しました。
”Attack”はTHRESHOLDポイントを超えてから、圧縮を開始し完了するまでの時間を
調整する事ができるパラメータです。
Attackを”早め”にしたり、”遅め”にしたりすることによって
音に様々な変化をつける事ができます。


Attack早め

今回は、下の画像の二番目の音より大きな音を圧縮していきます。2017-09-24_19h38_31


Attackを最短に設定してみます。
2017-09-24_19h40_29


Attackが最短なので、単純に音量差を平均化しただけにとどまりました。
2017-09-24_19h41_28
Attackが最短でも0.5msecまでしか設定できなかったので、一番右の波形は
出だしに0.5msec分のトゲがありますね。

次はAttackを少し遅めにしましょう。



Attack少し遅め

2017-09-24_19h43_20

2017-09-24_19h44_41

波形の形が大幅に変わりました。
これはTHRESHOLDポイントを超えて少し時間がたってから
圧縮を開始したためです。

2017-09-24_19h48_02

今回の設定だと、音の鳴り始めの部分が強調された形になります。
「ポー」が「ッポー」に変わったような印象です。

次はAttackを遅めにしてみましょう。



Attack遅め

2017-09-24_19h57_51


2017-09-24_19h58_32

いかがでしょうか?デクレッシェンドしているみたいですね。
これは、THRESHOLDポイントを超えてから、ゆっくり圧縮されたので、上記のような状態になります。



音量を平均化するだけではない

このように、コンプレッサーとはただ単に音量を平均化するだけではありません。
パラメータ次第で、音の印象をガラっとかえることができます。
難しく思えますが、どうしたいか目的がはっきりしていれば
使い方に悩むことはあまりないと思います。


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おわりに

次は"Release”について書きます。

じゃ

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今回はコンプレッサーの圧縮率を決める”Ratio”について解説します。


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Ratioとは?

Ratioとは、THRESHOLDを超えた音をどれぐらい圧縮するか決めるパラメータで、「4.00:1」などのようにあらわし「4対1」と読みます。

「4.00:1」の場合、THRESHOLDを超えた音を1/4の音量に圧縮するという意味です。

実際に波形で見て見ましょう。


「2.00:1」の場合

THRESHOLDを超えた音を1/2にする設定です。
2017-09-24_20h36_08


波形を見てみましょう。
2017-09-24_20h36_43

音量差は小さくなりましたが、まだ音量の大小は残っています。
音量の平均化としては、マイルドな設定です。

次は4.00:1です。

「4.00:1」の場合

Ratioを4.00(付近)にします。
2017-09-24_20h39_09


波形を見てみましょう。
2017-09-24_20h40_00

いかがでしょう?かなり音量差がなくなりました。
音量の平均化としては、このあたりが妥当かと思います。

次は「8.00:1」です。


「8.00:1」の場合

コンプレッサーの写真は割愛します。
波形を見てみましょう。
2017-09-24_20h42_29

もうほとんど音量差はありませんね。
よく言う「ぶっ潰す」という表現はこのあたりからでしょうか。

思い切り行きましょうか。「50.00:1」です。

「50.00:1」の場合

波形を見てみましょう。
2017-09-24_20h45_05

音量差を耳で確認するのは困難だと思います。
かなりアグレッシブな設定ですね。

次は「∞:1」

∞:1の場合

「∞:1」とはTHRESHOLDを超えないようにするパラメータで、別名「リミッター」と呼びます。
THRESHOLDが-10dbならそれ以上の音量は出ません。
使うエフェクターをリミッターに変えてやってみましょう。


2017-09-24_20h52_12

波形を見ます。
2017-09-24_20h53_34

音量差はなくなりました。


おわりに

コンプレッサーは、設定しだいで音が不自然になりがちです。
また、その不自然さにも気づきにくかったりします。
数字は単なる目安と捉えて、バイパススイッチをオンオフし、加工前と聞き比べながら設定しましょう。

次はAttackパラメーターの解説をします。

じゃ

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コンプレッサーの説明第二回です。
前回の記事で、コンプレッサーとは”大きな音を、小さく圧縮するもの”と書きました。
どこからが大きな音で、どこからが小さな音なのでしょうか?
今回はその設定を決める、THRESHOLD”というパラメータについて説明します。


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THRESHOLDとは?

THRESHOLD(スレッショルド)とは、コンプレッサーが
圧縮を開始し始める音量を決めるパラメータです。
2017-09-24_18h14_16
この画像の場合、「-10db」の音量より大きな音量を小さく圧縮します。


たとえば、下記の画像だと「-25db」より大きな音を圧縮する設定になります。
2017-09-24_18h17_00


THRESHOLDの値がゼロの場合は、圧縮はされずに「コンプレッサーがかかっていない」状態になります。
2017-09-24_18h19_12

機種によっては0dbを超えた音を圧縮してくれるかもしれません。


Gain Reductionメーター

コンプレッサーには”Gain Reduction(ゲインリダクション)”というコンプレッサーのかかり度合いを表すメーターが備わっています。
2017-09-24_18h36_13


信号がコンプレッサーに入力されていても、音量がTHRESHOLD以下ならば
コンプレッサーは作動せず、Gain Reductionメーターは動きません。
2017-09-24_18h36_07


反対に、音量がTHRESHOLD以上ならば
コンプレッサーは作動して、Gain Reductionメーターが動きます。
2017-09-24_18h40_54


しかし、音量がTHRESHOLD以下なのに、Gain Reductionメーターが動いて
コンプレッサーが作動するときがあります。

Knee(ニー)

THRESHOLDで定めた値より、小さな音量からコンプレッサーが作動する機種もあります。
2017-09-24_18h55_29
これは、THRESHOLD付近での急な音量変化による不自然さをさけるため
THRESHOLDより少し前から緩やかに作動していることを表しています。


こういった状態を”ソフト・ニー”と呼びます。

2017-09-24_19h03_44


反対に、THRESHOLDポイントから直線的にコンプレッサーが作動する状態を
”ハード・ニー”と呼びます。

2017-09-24_19h02_33
ハード・ニーの場合は、THRESHOLDポイント直後から急に圧縮が始まります。


また、ソフト・ニーかハード・ニーかどちらかを選べるスイッチがついた機種もあります。
2017-09-24_19h07_29


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おわりに

今回は、コンプレッサーのTHRESHOLDというパラメータについて解説しました。
次回は圧縮率を決める”Ratio”について解説します。


じゃ

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