自分の作った曲のメロディーが「何スケールを使用してるか?」なんて意識したことありますか?僕は何年か前まで、まったく意識せずに作っていました。そんな状態だとすぐに同じような曲しか作れなりますよ。僕はさっさと勉強しちゃったんで悩む期間はありませんでしたけど。

感覚だけじゃなく、知識を身につけることは、マンネリを防ぐ上策だと僕は考えます。

ってことで、そんなときに勉強するのに大変役立った本を紹介したいと思います。


「ポピュラー音楽作曲のための旋律法」

地味なタイトルですねー。「3日でマスター!名曲を作る方法!!」とかじゃないんですね。

とにかくメロディー、一冊ずっとメロディーの事で、読めばわかりますが「ちょーマジメ」な本です。すごく分厚いけど、テキストより譜例が多いです。譜面が苦手な人用に、DVDに音も収録されているので安心ですよ。

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ペンタのこと、どれだけ知ってる?

メジャー/マイナーのペンタトニックによる旋律は、和声的な力に頼らなくても旋法に内在する力で進行することができます。そのため非常に強い旋律性を持ちます。また、旋法の持つ自然な動きを利用しただけで旋律が作れるので、鼻歌のようなリラックスした表現が行いやすくもあります。しかし使える音が5音だけだと少なく、進行も限られているので、お決まりの旋律になりやすく、どれも似たような表情へと陥りやすくもあります。また音階中に半音が含まれないために、微妙な情緒に乏しくなりがちです。

どう?ペンタに関してここまで考察したことある?どうりでペンタトニックスケールはアドリブしやすいわけですよね。「似てしまう」や「微妙な情緒が苦手」なのは、逆手に取ると長所になります。僕は、聴かれる対象が広ければ広いほど、メロディーにペンタを組み込みます。土着的で民族的で、なんかこう親しみやすいものになるんですよね。「情緒不足」は歌い手の細かな表現が入り込む隙間が大きくなるととらえています。

教会旋律に対しても分かりやすく解説してくださってます。僕はこの本でやっと理解しました。多分。

教会旋律


教会旋法の実施を考える場合、歴史的経緯とは逆に、長/短旋法との相違に着目するのが実践的です。それぞれの教会旋法は、1音の違い(ロクリアのみ2音)で長/短旋法と区別されます。つまり、その特徴となる音が教会旋法を教会旋法たらしめているわけです。

ここ、前に勉強してあきらめた人なら、「わかりやすさ」に感激すると思うな。

ちなみに教会旋律ですが、かなり雰囲気ある音階です。ゲーム音楽が好きな人は、付属のDVDを聞くと「おぉ、この音階で作ってたのか!」となりますよ。

リズムに対してもかなり多く触れていますね。


リズム学習のすすめ

ダンスはもちろんですが、音楽に直接関係する分野として、ドラムや打楽器にについて研究することを強くお勧めしておきます。実際に演奏できなくても、ドラムの教則本やフレーズ集などに親しむことは、生き生きとしたリズムパターンに乗った旋律を作る上で非常に役立ちます。(中略)

曲がリズムパターンを前提にしている場合、旋律もまたリズムパターンを内包しているように作られるべきです。こうすることで、リズムパターンと無関係な旋律を無理やり既成のリズムパターンにあてはめてアレンジするような事態が避けられ、生き生きとしたリズムを持つ楽曲が可能になります。


無意識にできてる人も多いけど、リズムを蔑ろにしている人も少なくないんだな。たとえば、「2拍目4拍目をよける/よけない」など具体的にどのようにしてリズムを考慮するか、何ページか音つきで説明があります。いいですねー。


和音外音の種類と名前

これポップスの人ほとんどしらないんじゃない?僕も数年前に「和声」を勉強して初めてしったよ。知っておくだけでメロディーを動かすアイデアになるよ。

和音外音の種類

  • 経過音
  • 刺繍音
  • 倚音(いおん)
  • 先取音
  • 逸音
  • 繋留音
  • 繋留倚音

詳しい説明はぐぐれば出てきます。ぐぐってピンと来なかったら、本買って読んで聴いてください。

コードが先がメロが先か

特に五和音以上の複雑な和音や、部分転調を含むような凝った和声をあらかじめ決めてしまい、その上で旋律を作ろうとする場合には、旋律を自由に運動させることが難しく、コード進行をなぞるのが精一杯といったことになりがちです。

「同じコードが4小節続く中でどれだけのメロディーを作れるか」みたいなお題ものってました。



言葉のイントネーション

イントネーションは旋律の高低や強弱と一致させるのが原則です、歌詞のイントネーションに一致しない旋律は、聴いただけでは言葉の意味が理解しにくいため、聴き手にとって”歌詞の入ってこない”歌になったり、極端な場合は別の意味に聴いてしまうことになります。

「彼が好き」が「カレーが好き」に聞こえるとか。イントネーションは大事だぞ、と。ただ、イントネーションをあえて一致させないことで注意をひきつけるなどとも言っていますね。


読み終えて

音楽の事を語るうえで欠かせないのは「一概にいえない」ことでしょうね。その点もふまえて、大変丁寧に書かれた内容です。読む人によっては、内容全てが新しい発見になる可能性もあるでしょう。

ただし、くれぐれもポップスの人向けですからね!あと、あくまで「旋律の分析」に特化した本です。副題の「聴く人の心に響くメロディラインの作り方」は若干言い過ぎ感あるから、勘違いして買ってあとで怒らないでね。


最後に旋律についての説明があまりに秀逸で、ケチのつけようがないので引用して終わりにしたいと思います。

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旋律について

旋律とは、時間に沿って並べられた音の連なりです。そこでは、ある音が時間とともに別の音に移り変わり、さらにまた別の音へと移り変わるといった運動が継続して起きています。ここで重要なのは、単に複数の音が存在するだけではなく、それらが”連なり”であるという点です。旋律に沿って次々に現れる音は、それぞれ個別に知覚されるだけではなく、記憶の作用により前後の音からの関係としても理解されるのです。