今回は、オーディオのファイル名にプロジェクト内での開始時間を付与する方法を解説します。 Cubaseにこの機能はありません。Nuendoを買ってください。
これは主にゲーム制作向けのネーミング方法で、付与したタイムコードをトリガーにして発音できたりします。 (そこはプログラマーに丸投げ)
私の場合は、リアルタイムムービーの音声の発音のタイミングにこれを使っていました。
ムービーが始まって「*分*秒」のタイミングで発音して欲しい場合、 そのタイムをファイル名に持たせる。というわけです。
前任者は手打ちしていたらしいので、やっぱりNuendo神
名前_番号_時間.wav
・NA_Dialog_01.wav↓
・NA_Dialog_01_0:00:01:00
オブジェクト名の変更の場所
上記のコマンドでファイル名を変更することができます。
注)すごく大事な注意点があるけど、最後の方に書くので絶対読んで
自由度の高いリネーム機能
”オブジェクト名の変更”は自由度の高いリネーム機能で、含める情報を最大8つまで組み合わせることができます。以下は含める事ができる情報一覧です。
- フリーテキスト
- 元の名前
- 番号
- プロジェクト時間
- 日付
- ファイル拡張子
- オーディオビット数
- サンプリングレート
- オーディオテンポ
- ユーザー属性
また、それぞれの項目内でも細かくオプションが設定できるため、”元の名前”から日本語文字を削除したり、 項目毎にアンダーバーを入れたりすることができます。
さらに、画像赤枠の箇所に”結果”がプレビューされているので、変更後のスタイルを見ながら決めることができます。
最強です。
この機能を使えば、再生開始時間をファイル名に含めることができます。
やりかた
左側の項目は”元の名前” ”プロジェクト時間”に設定し、 右側の”先頭テキスト”に「_(アンダーバー)」を入力。
表示形式は”タイムコード”を選択(他に秒や拍など色々ある) ”省略表示”のチェックボックスをオンにしても、”タイムコード”を選択した場合は省略されません。
これで、画像の赤枠のように”元のファイル名_H.M.S.f”の形式でリネームされます。
フレームレートはプロジェクト設定に従う
タイムコードは”H:M:S:f”のように表し、 H=時間 M=分 S=秒 f=フレームという内容です。
ここで重要になるのが”フレームレート”です。 ゲームのfpsと同じ意味で、1秒間を何コマにわけるか?という項目です。
YouTubeは30fpsと60fpsですが、テレビや映画などは違ってきたりします。 ここはインポートする側の人と相談して決めましょう。
このリネーム機能でタイムコードを指定すると、H.M.S.fの形でタイムコードを付与してくれるのですが、 肝心のフレームレートの設定は”オプジェクト名の変更”の中にはありません。
フレームレートは”プロジェクト設定”の中の”フレームレート”の設定に従います。 媒体によってコロコロ変わる数字なので、しっかり確認しておきましょう。
リネームはプール画面で行う
”プロジェクト名の変更”のコマンドですが、ファイル名を変更する場合は”プール画面”で行なってください。
プロジェクトウィンドウの状態でリネームを実行すると、ファイル名ではなく”内容”という項目がリネームされます。
この”内容”というのは、NuendoがNuendo内でファイルを扱うためのもので、ファイル名ではありません。イベント名と思って差し支えないでしょう。
正しいリネームの仕方
ファイル名を変更するには、 ①イベントを選択 ②選択イベントをプール内で検索 ③オブジェクト名の変更 の順番で行う必要があります。
プロジェクト時間は”元のポジション”を参照してしまう
”オブジェクト名の変更”で付与できる”プロジェクト時間”は、 プール画面に表示されている”元のポジション”が使われます。
例えば、最初は0分1秒の箇所にあったイベントを、0分50秒に移動したとします。 その状態で”オブジェクト名の変更”を行うと、現在の0分50秒ではなく、 元の0分1秒がファイル名に付与されます。
回避方法
記事の最初の方に書いた注意点というのはこれです。
イベントを選択した状態で、Audio-”元のポジションを更新”を実行すると、 現在の位置のタイムコードに更新されます。
私は、リネーム作業に入ったらイベントを全選択してポジション更新を行います。
絶対バックアップを取って行うこと
この方法は”ファイル名”を直接編集する危険な方法です。
プロジェクトのバージョンが他にあった場合、ファイル名を変えてしまうと 以前のバージョンでは開なくなるので、Nuendoの機能の”ファイルのバックアップ”を行い、 バックアップ先のプロジェクトでこの作業をすることをお勧めします。
やらかすと泣けます
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余談
”イベントの書き出し”の方が楽では?と思いました? イベントの書き出し機能はここまで柔軟にリネームルールを決められません。
それに、これが全て終わったあとのプロジェクトはある意味”完パケ”状態です。 「このファイルの再生がちょっと変だよ!」などと言われた場合、 使い慣れたDAWの中に全てが並んでいれば、問題の発見も早いです。おすすめ。
プロジェクト内に並んでいるオーディオファイルの取り出し方は下の別記事をみてください。 プールからコピペで持っていけます。
おわりに
この記事書くのすごく大変だった。動画の方が楽かもしれない・・・。
他にもゲームオーディオのHow Toいっぱい持っています。 連絡くれれば教えます。